露出ってなに?撮影での失敗を防ごう

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子供や親、友達、恋人、オシャレなスイーツなどをキレイに撮りたくて、

せっかく良いカメラを用意したのに、

明るすぎたり暗すぎたり逆光だったりなどで失敗してしまった・・・。


そんな悲しい結果になった事はありませんか?


良いカメラを持っているのに失敗してしまうのは何故でしょう?


失敗の原因が分かれば思い通りの写真が撮れるようになります。大切な思い出を素敵に残しましょう。

大ちゃん先生
大ちゃん先生

ここでは失敗を防ぐために一番重要なことをお伝えします。

『適正露出(てきせいろしゅつ)』を意識する

失敗の原因は様々ありますが初心者の場合、露出のミスが圧倒的に多いです。

失敗するほとんどの人が露出の事を知りません。

露出は写真の基本であり、ゴールであると言われるほど重要なのに・・・。

ですから逆に言えば露出さえ分かれば、失敗せず様々な状況に対応できるようになります。

では露出とは何でしょうか。

露出とは『明るさ』です。写真はレンズを通して光が入り、センサーが光を感知して出来上がります。

その時の光の量で写真の出来が左右されます。

そしてちょうど良い明るさの事を『適正露出』と言います。

下の画像を見比べてみると分かりやすいでしょう。

露出が暗い
適正露出
露出が明るい

露出さえしっかりしていれば、ある程度のミスはカバーできるようになります。


構図ミスをしてもトリミング等でカバーすることができ、

背景をボカしたかった場合も加工などで対応できます。

つまり適正露出で撮れるようになれば、ある程度の失敗は防げるということです。


故に『露出は写真の基本であり、ゴールである』と言われるのです。

大ちゃん先生
大ちゃん先生

失敗を防ぐには、適正露出を意識しましょう。

露出の仕組みを理解しよう

露出はカメラに取り込む光の量で決まるので調節が必要です。

光の量の調節は『絞り(F値)』と『シャッタースピード』と『ISO感度』の

3つの組み合わせで行います。

絞り(F値):『F○』で記されます。

数値が小さい(F1.4~)ほど明るくなり、大きい(~F22)ほど暗くなります。

シャッタースピード:『1/○秒』で記されます。

数値が小さい(1/60秒)ほど明るくなり、大きい(1/2000秒)ほど暗くなります。

ISO感度:『ISO○』で記されます。

数値が小さい(ISO100~)ほど暗くなり、大きい(ISO6400)ほど明るくなります。

露出のイメージは蛇口と水の関係で例えると分かりやすいです。(下の図参照)

露出の仕組み1

露出の仕組み3

大ちゃん先生
大ちゃん先生

蛇口=絞り(F値)・水(光)がたまる時間=シャッタースピード・コップ=ISO感度で例えてるよ。

露出の仕組みのまとめ

下の図は露出を決める3要素をまとめたものです。

ここでは明るさのみに特化していますので、どうなったら明るくなるか、

暗くなるかをキチンと理解しましょう。

露出表

簡単に露出を調節する方法

仕組みは分かったけど、どうやって露出を決めれば良いのか知りたいですよね。

上級者は『絞り(F値)』と『シャッタースピード』と『ISO感度』の3つの要素を

すべてマニュアル操作しますが、

初心者でも簡単にできる方法をご紹介します。※ここではISO感度は固定とします。

1・絞り(F値)優先モードを使う

絞り(F値)だけを決めて撮影する方法です。

設定を絞り優先モードAにします。

ボケ味(被写界深度)を重視する時に使用します。

aモード

2・シャッタースピード優先モードを使う

シャッタースピードだけを決めて撮影する方法です。

設定をシャッター優先モードSにします。

ブレ(動き)を気にする時に使用。

sモード

3・プログラムオートを使う

全てカメラに任せて撮影する方法です。

設定をプログラムオートモードにします。

これはカメラが自動で『今の条件で、手振れせず・なるべくボカさず・適正な明るさに近づける』

という設定です。

pモード

露出補正について

上記3つのモードは露出に関しては『自動モード』です。

どのモードでもここから一つだけ手を加えます。

カメラが自動で判断した写真が暗かったり明るかったりした場合(ネコの絵参照)

+、または-に補正します。

ここがポイント:上記の3つのモード撮影時に+補正、または-補正を加える

露出補正


カメラの特性

カメラはオート機能(自動)で撮影すると、

白い(明るい)部分が多い場合は灰色に写し、黒い(暗い)部分が多い場合も灰色に写す

という特性があります。


これはカメラのセンサーがバランスを取ろうとして中間の色(明るさ)にしようとするからです。

下の絵のように、黒いものを撮ろうとした場合は露出オーバーになり、

白いものを撮ろうとした場合は露出アンダーという結果になってしまいます。

カメラの特性

人の目は明るい部分と暗い部分をバランスよく見分ける事ができますが、カメラはそれができません。


そこで手を加えて光の量を調節してやる必要があります。

大ちゃん先生
大ちゃん先生

カメラの自動モードは不完全だから、手を加える必要があるのです。

プラス補正

マイナス補正

大ちゃん先生
大ちゃん先生

明るくしたい場合は+補正、暗くしたい場合は-補正と覚えてね。

露出の仕組みを理解出来たら適正露出も見いだせる事ができます。


おさらいですが適正露出は『ちょうど良い明るさ』です。

初心者は『目で見た通りの明るさ』と覚えてよいでしょう。


少し突っ込んで言うと『自分の一番見せたい部分を目で見た通りの明るさで撮る』です。

大ちゃん先生
大ちゃん先生

自分にとっての適正露出を見つけられたらOKです。

適正露出で撮れる事ができたら失敗する可能性がかなり少なくなります。


大切な写真をキレイに残して、良い思い出をいっぱい作っていきましょう。

最後に ~プロはこう考える~

大ちゃん先生
大ちゃん先生

最後にプロはどうやって露出を決めているかを伝えるよ

プロにとっての適正露出は決して『見た目通りの明るさ』だけではありません。

クライアントが求めるものが見た目通りの明るさであればそれで問題ありませんが、

時には『見た目以上』の明るさや暗さで撮影する事もあります。

物、建物、料理、人物などを撮る時それぞれの特徴をしっかり理解して、

それを活かした露出決めをします。

それらを見た目通りに撮るか、もしくはドラマチックに撮るか、など

『どの露出ならば雰囲気を最大限に引き出せるのか』を観察します。

下の工場の写真は見た目通りの明るさと、雰囲気やドラマチック感を意識した違いです。

※少し色も調整しています。

どちらも正解の露出ですが、

プロは『どのように表現するのか』を常に考えて露出を決めています。

クライアントが現場にいる場合は自分の表現をしっかり伝え、確認しながら完成させていきましょう。

趣味やご自身の作品は自分の感情のみ優先して構いませんが、

プロとして仕事を受ける場合はクライアントが求めるものを提供するだけでなく、

想像を超えるものを提供するつもりで臨みましょう。

大ちゃん先生
大ちゃん先生

趣味と仕事の写真は別物として考えましょう。

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